2021年8月末、記念すべき第一回目の大会が無事開催されました。
「奥信濃100」と銘打った、トレイルランナー山田琢也さん肝いりの大会です。
2020年12月に行われた養老山脈トレイルランニングレース以来となる、
約9ヶ月ぶりのレースから2週間ほど経ち、
発熱などの体調不良も無かったので、こうしてレポートをまとめています。
僕は、トレラン大会に出ると、50kmまでの大会では1桁順位で帰ってきたり、
上位10%以内でゴールしたりするのですが、
過去ミドルレース以上になると、持病の悪化でDNFが続いたり、
とりあえず完走できただけということになってしまっていました。
しかし、今回今までのトレラン大会の中で一番と言って良いほどの出し切ったレースができ、
順位もミドルレース(75km)では久しぶりに上位10%以内に入ることができました!
(それでも優勝もしてなければTOP10にも入っていない、ぱっとしない順位ですけどね。。。)
来年以降、参加される方に少しでも大会の雰囲気や、
レーススペックがわかるように記憶が鮮明なうちに残しておきたいと思います。
また、僕はTOP選手ではないですが、どんな練習や食事をしてきたかなどを備忘録的に残して、
誰かの参考になって、来年の奥信濃100やトレイルランニング自体を楽しんでもらえたら嬉しいです。
大会4日前のコース短縮
知人から、「奥信濃100って大会があるらしいよ。」
との情報をゲットして、調べてみるも「この夏開催します」ということ以外、
距離もスペックも何もわからない。
でも、一か八か第一回大会というのが面白そうで、
6月中旬にあった信越五岳のエントリーを諦めて、奥信濃にエントリーを決めました。
信越を諦めてからも、周りのランナーが信越にエントリーできたという話を聞くたびに羨ましく思いながら、
待てど暮らせど奥信濃の情報はあがってきません。
この時期、山田琢也さんを恨みそうになりました。笑
2週間近く待った、7月2日にやっと情報公開され、レースエントリーが7月7日でした。
「この大会もクリック合戦になるのか?クリックに勝てるのか?」
と手に汗握りながら出先の高速のSAでクリック完了。
あっさりエントリーできました。
しかし、コロナ禍で、直前まで大会があるかわからないこのご時世。
大会10日前頃にレースブリーフィングもアップされ、
さすがに大会はあるだろうと思っていたんですが、
「スタートゲートに立つまで大会は無くなることはある」と心の片隅にずっと持ち合わせていました。
その方が無かった時の心のダメージが少ないからです。笑
そして、大会4日前。
まさかの100kmから75キロへコース短縮。
一気にやる気がなくなりました。。。
信越五岳の100マイルにエントリーするための条件、
「100kmレース2本以上完走」
これをクリアできなくなってしまいました。
何度心の中で「それでも大会があるだけ幸せ。」と言い聞かせたことか。。。
そして、100kmだったらもっと積みたかった練習も、
75kmだったら不安材料が無くなるということも言い聞かせて、
前日受付の日には、
「今回は楽しく旅行だ!」
ととにかく楽しみに大会会場へ向かいました。
大会前日までの準備
目標設定
100km累積4355mのコーススペックが発表された2か月ほど前から、
①距離は週次100km
②累積は3.5倍で月間14000m
と目標を立てるも、
実際は6月300km累積10000m、
7月400km累積13000mほど。
(高地トレーニングジムでのトレーニング2000m~3000mも含む。)
ただ、いつものようにレースの2~3ヶ月だけ頑張って走っている自分が、
2021年は今までに比べると毎月の走るばらつきが少ない。
1~4月は5月の比叡山インターナショナルに向けて走り込んでいたし、
5月は少し気の抜けた月になったが6月からまたコツコツ走れていました。
そのことに目を向けて、
「やっぱり6~7月目標通りしっかり走れなかった」
と思わないように、地道に練習を重ねました。
練習テーマ設定
そして今回、レースに向けての練習テーマは下記の3つに設定しました。
①週1休みくらいにしてなるべく毎日山に入る。
②トレイルのロング走をしない(30キロ、6時間以上の長時間練習なし)
③週1回1時間低酸素トレーニング(傾斜20%、時速5キロ)
この練習で100kmレースで後半垂れなければ、
ロングトレイル練習のような8時間前後運動し続ける練習をする必要性、
する回数などを考え直せると思い、
レースに向けて不安な気持ちはぬぐい切れなかったんですが、
あえてロングトレイル練習をしませんでした。
初めてのペーサー
さらに今回レースで初めてペーサーを付けることにしました。
お願いを快く引き受けてくださってありがたい限りです。
女性のランナーさんにお願いしたので、
男性とは違いイーブンペースで引っ張ってもらえることに期待して、
前半突っ込んで、後半垂れまくる自分に対して、後半鞭を入れ続けてくださいとお願いしました。
そして、2~3回一緒に練習をして、走れるところはこんな感じ、
登り下りはこんな感じで走りたいと僕のイメージをすり合わせていきました。
ただ、その方はレース経験が少なく、最長でも43キロのトレランレースまでしか出たことないので、
「あわよくば自分の調子が良かったら置き去りにしてやるぜ!」
と内心調子に乗りまくっていました。笑
プラントベースランナー
動物性たんぱく質控えた生活をして3ヶ月ほど。
これまでも色々な食事法を試してきたんですが、今一番身体の調子が良く、ハマっているのがプラントベースの食事です。
元々アレルギーを持っていたり持病の悪化などで、体質改善をしたいと思っていて、
断食、糖質制限食、バターコーヒー、メガビタミン、高プロテイン食etc…ありとあらゆることを、
とりあえず人体実験だと10年近くやってきました。
かなり胡散臭いこと、怪しいもの、クソ高いサプリなどあかんものもありましたが。。。いい勉強代ですね。笑
今はランニングやトレランパーソナルトレーナーとして仕事をさせてもらっているのですが、
練習メニューや食事について聞かれても、
大抵のことに答えられるのはこのおかげです。
病気も捉えようによっては自分の成長の種になってくれるものですね!
(その当時はどん底でそんな前向きに1ミリたりともそんな風に思えませんが!笑)
そんな人体実験の中で、
菜食中心の食事で深い睡眠が取れるようになり、身体の調子がすこぶる良いんです。
ヴィーガンというと、思想まで動物愛護の観点が入ってくるのですが、
僕はメリノウールのウェアを着るし、
100マイルなどのロングトレイルを見据えた時に、
「肉が食えない身体」なってしまうと都合が悪いので、
あえて週1回肉を食べる日を設けているのでヴィーガンやベジタリアンではないです。
言うなれば、、、ちょっと人より肉を食わないくらいです。笑
この身体でどこまで垂れることなく走り切れるかが楽しみで仕方がありません。
こんな感じで色々と考えながら、準備をしてたんですがレース4日前に100km→75kmへ変更。
これはかなり食らいましたね。。。
でも、何とか気持ちを切り替えて、楽しい旅行が始まりました。
大会受付からスタート直前まで
大会受付前に高級うな重でエネルギーチャージをして、
信越五岳の時にいつもお世話になっている大型スーパーでレースのドリンクから晩御飯、レース後の祝い酒やら買い物をして受付へ。
簡単にライトチェックとレインのチェックを受けてスムーズに受付終了。
そのあと、RWSでフラスクボトルを購入。
とにかく前日もレース当日も暑くなりそうだったので、
14キロの林道の登りの区間で水1Lは足りないと考え、急きょ500mlのフラスクを購入。
その時に試してみたかったGUのエナジーチューも一緒に買ったんですが、これも良い感じでレースで使うことができました!
夜はそば、パイナップル、バナナ、スモモ、納豆、家で握ってもらった玄米おにぎりなどをレースの準備をしながら食べて、
ウォーターローディング用のドリンクも飲んで、9時半には就寝。
レースの興奮よりも宿の空調が弱く、暑さで何度か起きながらも今までのレースの時よりかは確実に寝ることができました。
そして、レース当日は2時起床。
朝は玄米おにぎりとバナナ、モルテン320、カステラ5切れほどを食べて、
お決まりのKREVAを聴きながらテーピングをしたりトイレを済ませたりして戦いの準備を進めていきます。
宿からのお弁当もありましたが何をもらえるかもわからず、一切手を付けてません。
宿はパノラマランド木島平を取れたので、ホテルを出たらもうそこがスタート地点。何と快適なことか。。。
4時20分ごろに部屋を出てゆっくりゆっくり歩きながらスタートゲートについたのが4時40分。
にぎやかになってきているスタート地点はまだ真っ暗。
「スタートの時はライトいるのかよ!?」
と思いながら急いでザックからライトを出すも4時55分ごろにはライトがいらないくらい明るくなってきて、結局しまう。
いよいよスタートが近づいてきました。
いつも通り、今働いている会社の社長の教えにより、
安定の最前列は今回も確保です!笑
2019年の信越五岳の時もトレイルサーチでスタートで1位なのは何を隠そうこの僕であります!笑
今回は残念ながら知り合いのランナーに1位を譲ってしまい惜しくも2位ですが、
自分が先頭切って走れるのはここだけだから許してください。
スタートのカウントダウンが始まる。
横にはグレートレースでよく観ている小原さん。
すらっと長身で、なんか悔しい。
今回スタート時1位を奪われた西村チャンプは自分の逆サイドの端っこにいる。
真ん中にはサロモンアスリート大瀬さんもいる。
その他にも色んな大会で優勝したりしてる猛者がうじゃうじゃいる。
そんな人たちとどれだけ離されるんやろか、
とか考えてニヤニヤ興奮してたらスタートしていた。
レース編へ続く・・・。