ちょっとひとっ飛びしてノルウェーは、ロフォーテンウルトラトレイル(The Arctic Triple // Lofoten Ultra-Trail®)へ行ってまいりました。
166㎞D+7000mとのことですが、
事前にコース変更があったり、レース中もコースカットがあり、
おそらく160㎞D+6500mくらいになったと思います。
自分にとって人生初100マイルが海外レースという高い高いハードルでしたが、
何とか完走してきました。
初めて100マイル走った感想や、走り終わってから抱いた想いなどは別の機会に譲るとして、
ここではレースについての詳細を写真を多めに振り返っていきたいと思います。
まずはゴール地点で荷物預かりとデポバックの引き渡し、そこからバス2時間、船30分の移動をしてスタート地点へ向かいます。
船でしかスタート地点に行けないってロマンしかないですね。笑

(こんな感じの島々を走って繋いでいきます。テンション上がるしかない。)

(こんな絶景の中なので、バス移動2時間が一瞬です。)

(さらにフェリーに乗って30分。船でしか行けないところがスタート地点なんてレースはこの大会だけかも。)
スタート Kirkefjorden〜CP1 Selfjord

(いきなりこのコースの中で3番目に大きな山を登っていきます。たかだか標高400mくらいなのに・・・。)
11kmD+750m(11km エイド滞在時間2分40秒)
(区間目標タイム2:00:00 結果2:05:33)
これ以上ない快晴の青空の中スタート。
いきなりコースの中でもキツそうな登りからスタートします。
序盤だから慌てないと思っても周りの選手がグイグイ行くからちょっとつられながらかなりの滝汗をかきました。
確か天気予報では最高気温16℃くらいだったと思うのですが、
北極圏だからなのか、
日差しがキツく感じられ体感20℃は軽く超えてました。。。
そして、スタートからこのロフォーテンウルトラトレイルの洗礼を受けます。

(海外でももちろんスタートは最前列!笑)

(まるで合成みたいな背景。最高のスタートでした。)
僕はトレイルでは、
【コケてケガしたくない!】
が第一優先順位なので、あまり下りを飛ばしません。
なので、トレイルでコケることがそもそも少ないのですが、
のっけから思い切りコケます。
まずはこの区間で雪の下りで尻もちをつき、
ガレガレの大岩と沼の下り(こんな下り日本で見たことない。。。)で尻もちをついて、岩に手をついたら手をカット。
山の上にある大岩がどんなんかというと、日本の海にあるフジツボのついたトゲトゲしたちょっと触ったら手を切るような大きな岩って感じでした。。。
その岩に飛び乗りながら下ろうとすると一歩一歩ジャンプしないといけないし、
なおかつ岩が苔むして雪解け水で、晴れてるのに濡れてるのでマジで滑る。
でも岩の合間にうまく足をついて降りるのは岩に挟まるから基本的に無理。
たまに岩が少なくなって、草むらみたいなトレイルが出てきて、足置けると思ったら雪解け水でヒザ下くらいまで埋もれるくらいの沼。笑
草むらで隠れてる沼とか巧妙な罠すぎる。。。
これは足がやられても岩を飛んでいくのが一番安全でした。。。

(こんな下りが出てきたかと思えば、、、)

(これが厄介。水の中に入っても滑るし、草むらっぽいところは沼地になっててはまるし、岩も隠れてる。。。)

(平坦になったと思ったらこれ。どこが道かわからん。そして、ミスると膝くらいまで草むらに隠れた沼にはまる。)
CP1 Selfjord~CP2 Fredvang

(パッと見、走れそうなトレイルかと思いきや、ロフォーテンの洗礼を浴びます。)
9kmD+550m(20km エイド滞在時間5分)
(区間目標タイム1:40:00 結果1:44:14)
この区間も超走りにくい!!
最初のトレイルと同じく、大岩と草むらと沼。
このトリオやめてほしい。。。
そして、この区間でも超久しぶりにつんのめって一回転しながら転倒。
幸いガッツリ右ふくらはぎが攣って悶絶した以外にケガはなし。
このふくらはぎが最後まで違和感を連れてくることに。。。
それ以外にもハムストリングスと内転筋が既に攣ったり治ったりを繰り返してて、
多めの水とミネラルを摂ってなんとかしのいでいきます。
やはり大量の発汗が原因か。。。
でも、バイキングが今にも船から上陸してきそうな入り江のビーチ沿いを走ったりテンションが上がりまくります。

(突如幻想的なフィヨルドが見られるのがタマラナイ!)

(むっちゃ登り急やんけ、、、の図。)
CP2 Fredvang~CP3 Nusfjord

19kmD+400m(39km エイド滞在時間7分45秒)
(区間目標タイム2:05:00 結果2:25:50)
さあ、捻挫とか突発的な怪我のリスクが少ない大好きなロード区間!笑
海外トレイルらしい、羊さんと戯れながらひたすらロードを淡々と走ります。
ただ日差しが強くて、所々で雪解け水がたくさんでているので、
飲んだり、かぶったりしながら走ります。
着いたエイドが、
【ザ・ロフォーテンの漁村!】
テキナ感じでテンションが上がります!

(がんばれメ~!)

(大会公式HPより 走りスマホはやめましょう。笑)

(デーツがあるのが新鮮!あとおねーさんがキレイでした。笑)

(ゴミ箱ない?って聞いたら全部もらうわよ、ってゴミ手渡し。。。嫌な顔せず受け取ってくれた。)

(シンプルにこれがうまい。日本でいううどんとかにゅうめん的な。)
CP3 Nusfjord~CP4 Napp(大エイドその1)

(比較的走れそうなトレイルなのに・・・。)
17kmD+900m(56km エイド滞在時間31分10秒)
(区間目標タイム2:50:00 結果3:26:04)
ここの区間が曲者でした。
(このレースどこも曲者やったけど。。。)
とにかくコースがわからない。
基本的に一人で淡々と走ってたんですが、道を探しながら走ってると抜かれ、
また抜き返して走っては抜かれを繰り返していました。
途中からストレスがたまってきたので、
割り切って抜きつ抜かれつの外国人選手2名と合計3人でコースマーキングのフラッグを探しながら、
「あれだ!」
とか、
「フラッグあった!」
とか、言いながら一緒に探しながら進みました。
ペースは自分のペースよりかはゆっくりだったので、
「ここは思い切って足を休める区間にしよう。」
と設定ペースのことを気にせず、ロストしないことを最優先に、外国人選手とトレイルを楽しんでいきました。
あとは、やっと、荷物を置いている大エイド1つ目に行けるのも楽しみでした。
(このレースは2箇所デポバックを置ける。)
そこには、日本からわざわざこのために来てくれたサポートの志保くんが待ってくれています。
ついにレース中に志保くんに会えて安堵。
日本語で話せるだけでメンタルが超回復。
ただ、後日志保くんとも喋っててバレてましたが、
このエイドに来たときが一番しんどそうだったと。笑
思い返すとその通りで、
「56kmしか走ってないのに、2回もコケてボロボロやし、足も攣ったりしてるし、岩に足やられて想像以上のダメージあるやん。。。そしてあと110kmかい。。。」
そんなことばかりが頭によぎってかなりしんどかったです。

(大エイドではこんな感じの補給食を補充。)
CP4 Napp~CP5 Uttakleiv

(走れるロードとトレイルとトンネルと。でもやっぱり道不明瞭なトレイルも混ざったりして一筋縄ではいかない。。。)
21kmD+350m(77km エイド滞在時間11分30秒)
(区間目標タイム2:10:00 結果2:40:17)
気分をリフレッシュさせて大エイドを出発して、すぐトンネルを数キロ走って、そこからトレイルイン。
「珍しく気持ちよく走れるトレイルやん!」
と思ったのもつかの間、、、すっごいわかりにくいトレイルにどんどん化けていきます。
神経をすり減らしながらフラッグを探して、何とかロードに出てきて、またひたすらにロードを走ります。
曇天から少しずつ雨が降り出してきて、天気もドンヨリ、
時間帯も24時を過ぎてきて眠気が出てきて、我慢の区間に。
写真撮る元気もなかったところです。笑

(こんなトンネルを2回通過した区間。)

(一瞬気持ちよく走れたところで、定点カメラが撮ってくれてたっぽい!)
CP5 Uttakleiv~CP6 Unstad

22kmD+900m(99km エイド滞在時間27分40秒)
(区間目標タイム3:30:00 結果3:58:59)
とにかく無心で淡々とロードを走り、わかりにくいトレイルもマーキングの癖を見抜いてきた頃です。笑
「どうせ300m~400m間隔でしかマーキングないんでしょ!」
と一人でぶつぶつ言いながら、
とりあえず正しいトレイルっぽい方へ100mほど進んでみてマーキングがあれば正解、
目を凝らしてもなければいったん戻って、別の方へ100mほど進めば見つかるという法則を編み出していました。
不明瞭なトレイルを抜けたところで、またしてもサポートの志保君が隠し撮りをしてくれていて、
そのあと、ちょっとだけおしゃべりできて、何とかこの区間は元気に走り切ることができました。
この区間、もしくは次の区間が三浦誠司さんがコースマーキングが見つからずリタイアした区間と認識していたので、
とにかく慎重に丁寧にトレイルを走ることを心掛けた区間でもありました。
ただ、ここのエイドに着いたとき、めちゃくちゃ気さくで親切で、優しいマダムが迎え入れてくれて、
「あ、絶対誠司さんここで炒飯食ったな。」
って直感でわかりました。
それがわかってしまって、なんか一緒に休憩しているような気がしてしまって、
ついここに居たくて長居してしまいました。
ここから本当に二人の【ハシリタビ】が始まったような気分でした。

(ここのエイドが一番充実してて、どれもおいしかった!)

(コーヒーのミルクと砂糖入り頼んだらカフェラテをわざわざ淹れてくれた!)
CP6 Unstad~CP7 Torvdalshalsen(大エイドその2)

19㎞D+350m(118km エイド滞在時間57分15秒)
(区間目標タイム2:15:00 結果3:53:33)
これまた走れる区間と思ってたら、海の断崖絶壁沿いのとんでもないコース。
崖をよじ登ったり下りたり。
がっつり崖を降りて砂浜に打ち上げられた昆布?みたいな海藻の上に降り立ったかと思ったら、
今度はごろごろした岩を飛び越えていく、とても走れたもんじゃないコースでした。。。
イメージとしては、足の置き場がわからないテトラポットを次々と飛び越えていくような感じ。笑
飛び乗る岩を間違えたら浮き岩になってるので岩ごと、ごろっと動いて海に落ちそうになるという意味の分からんコースです。。。
さっきのエイドで元気になったのに、速攻メンタルをがっつり削られて、
そのあとの走れる区間も歩いたり走ったりを繰り返して、徐々に走れるところが走れなくなっていました。
さらに朝の6時頃の時間帯になり、一番眠気が来て、道端で5分横になってちょっと寝ようとしてみたり、
車の来ない道路だったので、目をつぶりながら走ってみたりいろいろと試してました。笑
結果、道路の横にある湖畔にはまりそうになり、目が覚めました。
56㎞の大エイドからこの118㎞の大エイドの区間が一番中だるみしてしまった区間となってしまいました。
エイド滞在時間が物語っていますね。。。笑

(断崖絶壁終わったと思ったら何やら建物が。)

(歴史的な建造物かと思ったら、こんな現代的な建物でした。)
そして、何とか2つ目の大エイドに到着。
志保くんと話しながら、かなり痛んでいた足裏のふやけを乾かすべく、
思い切ってゆっくりしようと裸足で小一時間エイドでゆっくりすることに。
ここで出てきたスープがほかのエイドとは違って、おそらくラム肉の入ったスープでした。
これがうますぎて3杯か、4杯くらいお代わりしてバクバク食べました。笑

(足を乾かしながらスープバカ食い。笑)
CP7 Torvdalshalsen~CP8 Vikjorden/Valbergveien

(このレースで2番目に高い山を含む区間。完全ノーマークでしたが世の中で一番嫌いなタイプのトレイルでした。笑)
15kmD+1150m(133km エイド滞在時間8分00秒)
(区間目標タイム3:00:00 結果4:56:39)
この区間、ロフォーテンウルトラトレイルの中で一番嫌いです。笑
とにかく延々アップダウンが続きながら、道があってるのかどうかも気にしないといけない。
と思ったら、斜度25%は軽く超える急斜面が1㎞ほど続き、
登ったと思ったら、ホワイトアウトの雪斜面。。。
そして、両サイドが切り落ちているトレイル。。。
「なんかキリアンがこういうとこ走ってる動画見たことあるぞ。」
テキナ断崖絶壁のトレイルで雨と強風はあかん。
昔行った、石鎚山の天狗岳への道をもっと落ちやすそうにした感じ。笑
ただでさえ高所恐怖症の僕は、へっぴり腰にへっぴり腰を重ねて決死の思いで降りてきました。。。
「そら、鉛筆みたいに高低図で尖ってるよね。。。」と納得です。

(登るにつれてどんどんこんなことになってきて。。。これ、500mくらいの山なんですけど、アルプスの3000m級の稜線の顔してません?笑)

(ホワイトアウトして次のフラッグが見えないのに、雪の上をちょっと滑りながら歩くとか遭難レベル)
CP8 Vikjorden/Valbergveien~CP9 Kleppstad

12kmD+200m(145km エイド滞在時間37分10秒)
(区間目標タイム1:30:00 結果1:52:51)
ひたすらロード区間。
走れているものの、雨と、とんでもない暴風で気持ちは削られていきます。。。
気を抜けばよろけてこけそうになるくらいの暴風。
小さい台風よりか断然キツイ風でした。。。
「この雨と暴風で最後のでかい山入るんかよ。。。」
とずっと思いながら走ってました。
下でこれなら上はどうなってんねんと。。。
ここのエイド手前で、まさかのサポートの志保くんが待ってくれてて、
喋れたのが気持ち的にも切れることなく走りきれた要因です。
やはり、異国の地で日本語を話してコミュニケーション取れるだけで気持ちが救われます。
ただ、志保くんもレンタサイクルしてた自転車を降りて押さないといけないくらいの暴風雨でした。。。
それでも煽られて倒れそうになりましたと言ってました。。。
ひたすらロードを、大型の台風の中走ってる感じで写真なし。笑
CP9 Kleppstad~CP10 Kongsmarka~ゴール Svolvær

(コース最大の山が一番最後のセクションに。そらこんなシャー芯みたいな尖り方なるよね、っていうトレイルでした。。。)
14kmD+1000m(159km エイド滞在時間20秒)
(区間目標タイム3:20:00 結果4:29:11)
エグかったです。
想像を軽く超えるほどにえぐ過ぎるトレイル。
天気が良くても嫌いです。笑
なんで、700mないくらいの標高の山なのにあんなトレイルなんでしょうか。。。
大きな岩を積んで作ったような山で、100㎞~119㎞の区間で走った断崖絶壁の海の岩がそのまま山の上にも積まれてるようなトレイルです。
飛び乗っていく岩を間違えたら、浮き岩になってて岩ごと動いて岩の間に落ちそうになる。
それがとんでもない傾斜で続いていて、
それが終わったら、反り立つような壁を手を使ってよじ登っていくようなトレイルに。
「そりゃ、高低図で鉛筆じゃなくて、シャー芯みたいになるよね。」と納得。笑
ここで50マイルの選手にどんどん抜かれて、なにくそーと足元を見ず、前の人のお尻を追いかける作戦に。
自分のペースでいくと下を見たり振り返ったりして、
より恐怖心が出てくるのでとにかく前の人を追いかけることだけに集中しました。
ただでさえとんでもないコースなのに、そこに大雨と暴風。途中からアラレに変わって打ちつけてきます。
いよいよ核心部の登りが終わり、下りに入ったと思ったところから、
まさかのトレイルにはかなりの残雪。
そして、飛ばされそうなほどの暴風とアラレ。
「あ、これは死ぬかも。」
と何度思ったことか。。。
たまたま見つけた岩陰に隠れてレインパンツを履こうにも時すでに遅し。
手が震えてザックのチャックを開けたり、細かい作業ができなくなっていました。
かろうじてジェルは食べられそうだったので、慌てて2個食べて、
「とにかく体温下がり過ぎないように、動き続けて降りるしか生きる方法はない。止まると死ぬ。」
本当にそう思った危険な状態でした。
実際に低体温症になった女性がノルウェー軍のヘリで搬送されたそうです。
ただひたすらに動き続けているとコースを逆走する2人組がきて、
「大丈夫か?」と声をかけてきます。
近くに小屋があるからとにかく避難しろ!と指示通り小屋へ行くと、すでに7~8人選手が小屋で震えていました。
毛布にくるまったり着替えたり。。。。
僕もここでようやくレインパンツが履け、服も着替えたので、すぐに出発の準備をしてレースを続行します。
留まり過ぎると行く気を失う気がして、すぐに出ました。
6人ほど一緒にパックになって降りよう!という話になり、
みんなでぶるぶる震えながらなんとか下山。
僕はこの区間から変にスイッチが入ってて、そのまま最後の山も勢いで終わらせてやる!
と走るスピードを上げて、行くと。。。

(まさかのゴール。笑)
なんと、ゴールについてしまいました。笑
ロストした感覚もないし、たぶん最後の小さい山はカットになったんだなと。
ゴール手前で大会関係者に質問したら予想通り、
「最後はカットになったよ」と。。。
僕よりも後ろの選手は、僕が行った大きい山もカットになったそうです。
日本から来て、あの大きな山をカットになったら、いろいろ思い残すことがあっただろうなぁと思いながら、
ヤバかったけど行けて良かったなと。
思い残すことは何もありません。
以上、写真、動画多めのレースレポートでした。
3時間8分30秒ほどエイドでゆっくりしてしまったのを考えれば、
32時間で走れたら十分だなと。(自分には甘い。)
何度思い出しても、思い残したことは何もない、楽しく最高な160㎞のハシリタビでした。
また、気が向いたら、100マイルを走った感想などをまとめてみようかなと思います。
僕の感想なんか、誰かの参考になるのかな。。。
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